とろろ汁に最も大切な“自然薯”はもちろんですが、こだわりの味を追求しつつ、変わらない、変えずに受け継ぐ工夫を続けています。
自然薯とは山芋の一種で、元来は山野に自生する日本原産の野生植物です。
学名は[dioscorea japonica]ラテン語で「神様の小さな心臓」といいます。
もともと丸子地区には東海道沿線では唯一「アルカリ玄武岩」という特異な地質があり、気候風土も適していることから、古くより良質の自然薯が自生していました。
丁子屋では県内約20軒の生産者と契約し、土の香りの強い静岡在来品種の自然薯を使用しています。昔ながらの味を守ると共に、受け継がれてきた在来作物と、それを育てる生産者の支援をすることも大切な活動のひとつです。
丁子屋のとろろ汁といえば白味噌仕立て。
専用倉庫で約半年間発酵させた味噌は自然素材だけを使い丹念に作り上げられています。
使用する米糀は丸子の隣の宿場町・岡部の「かど万米店」さんの昔ながらのものを使用。大豆は北海道産の高級大豆「つるむすめ」を使用しています。添加物を一切使わず、やさしい味わいの味噌に仕上がっています。
この白味噌はお土産にも大変喜ばれています。
とろろ汁のみならず、和食に豊かな風味を添える「だし」。
丁子屋では香り高い焼津産の鰹節を使用し、しっかりと旨味の効いた味噌汁を作ります。
味噌と鰹、大地の恵みと海の恵みを合わせてこそ、味わい深いとろろ汁が出来上がります。
丁子屋のとろろ汁は仕上げに卵を加えます。
厳選された安全で良質な卵を使用しています。
卵を加えることで、ふわりとした食感と共にコクとまろやかさが加わり、ザァザァと流し込んだ後には、お口に広がる余韻を楽しむことができます。