丁子屋 十四代目ブログ

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ご挨拶

丁子屋のなかのこと

この度 令和2年10月12日( 歌川広重さん命日 /松尾芭蕉さん旧暦命日)をもって取締役社長に 就任し これを機に創業者である「丁子屋平吉」の名前を復活し引き継ぎさせていただくことになりました。

前任の柴山馨は代表取締役会長に就任いたします。

丁子屋は慶長元年(1596年)創業から425年目、1970年に法人となって五十期を迎えました。

関係各位の皆様のお力添えのおかげで長きにわたり商いを続けることができました。その間にいただいたご厚情の大きさをあらためて感じここに深く感謝いたします。

 

そしてこの度日本遺産にもなった東海道

その風景を守りつつ、新しい歴史を積み重ねていけるよう精進いたします。

今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

先日より全スタッフ1人1人と僕たち夫婦2人で社内面談をしています。

コロナ禍の先行きの見えない不安が常にあります。

それでも丁子屋として、これからどんな会社にしたいのかを伝えてます。

同時に一人一人が自分らしく、そして楽しく仕事ができているのかを事前アンケートを取りながら聴いています。

 

従業員みんなが仕事も人生も楽しめる会社にしたい

①お互い助けあい補い合って仕事ができる会社

②プライベートを尊重した雰囲気を作り休みをとりやすい会社

③多様性を認める。それぞれの価値観があり、みんな同一ではない。

 

そんなことを伝えながら、アンケートとしては

・スタッフ同士協力的に仕事ができているかどうか?

・休みや担当もお互い交代しやすい環境ができているかどうか?

・スタッフや上司とコミュニケーションがとれているかどうか?

・自分の意見が一部でも反映されているかどうか?

・上司の指示や会社としての考え方が理解できているかどうか?

・意見が言いやすい環境であるかどうか?

・丁子屋では自分らしくいられているかどうか、丁子屋で働く自分のことが好きかどうか?

・実は他にやりたい仕事がある?

 

など、12項目の質問があります。

それと会社の「好きなところ」「嫌いなところ」を書いてほしいと。

 

「今まではこうだった」「みんなこうしてる」

といった誰かの「当たり前」を立ち止まって見直し、これから僕たちはどうしたいか。

この先の未来にどんな会社を残したいかを考えようという思いを込めてます。

 

 

ただこうして機会を設けてみると、実はそんな場がほとんどなかったことに気付きました。

それを反省しながら、対話を重ねることの大切さを再確認しました。

 

~関係性と価値の見直し~

 

まだまだやるべきは多いですが。

今に感謝し、足りない所を認めながら、みんなでともに成長していきたいと思っています。

大なり小なりの失敗をしながら成長につなげていければと思います。

 

そして

お客様やいろんなご縁をいただいている皆様からはより一層のご指導をいただきながら、今を積み重ねていければと思います。

 

 

最後に

丸子のとろろ汁が登場する十返舎一九さんの「東海道中膝栗毛」

そこに描かれたのは弥次さん、喜多さんが訪れたとろろ汁店の店主と女将が夫婦げんかをしているシーンです。

 

お客様には
「実はこの後夫婦は仲直りしてるから、命がつながって僕の今があります」なんて言ってますが。

 

上記アンケートも奥さんとの話の中から導き出したものです。

 

誰かのせいにしていてもしかたない。

自分の人生は自分で作らなきゃ!

 

と、さらりと言って実行していく彼女の存在は、僕にとって一番の強みなんだと思っています。

 

ということで、そんな奥さんとスタッフと共にあの浮世絵のような風景を目指して

425年目からの丁子屋を頑張っていきたいと思います。

今後とも末永くよろしくお願いします。

 

 

6月1日営業再開に向けて①建物のメンテ

丁子屋のなかのこと

長~い春休みが終わります。

法人化50年を振り返ってもこれだけ長く休んだことはないでしょう。そしてこれからもないことを祈りますが。

 

休業を始めた4月13日から49日間。

ようやく6月1日に営業再開することとしました。

とはいえ、コロナ対策には十分配慮して再開準備を進めていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

この間進めていたこと、これから進めていくこと、振り返りのためにも数回に分けてお伝えしていこうと思います。

引き続き通信販売はつづけていますので、ぜひこの機会に「おうちでとろろ!自然薯味噌セット」お試しください。

自然薯以外にも味噌や自然薯をつかった羊羹もあります。
通信販売はこちら↓
https://www.chojiya.info/blog/post-2844

 

 

 

それではさっそく。
わかりやすいことからお伝えしていこかな。

これだけの期間で店を閉めることはないので、チャンスととらえて。。。

 

①仕出し総菜免許取得に向けて厨房改造

以前から持って帰りたいんだけど。というお声には一応お断りさせていただいてました。
何かあっては申し訳ないということ、以前食中毒を起こしてしまったということもあり、かなり慎重になってましたが、この際やっちゃおう!ということで

 

元々休憩室だったところに厨房を作ったので段差があったり、排水溝がなかったりの1階厨房。

地元、岡崎建築さんや新村商店さん、鈴木設備さんたちによる改装工事

 

じゃ~ん♪

これであとは保健所に行って仕出し総菜免許の申請・審査を受けるだけです。

皆さんありがとうございました!

 

 

②1982年(昭和57年)から40年間使い続けた壁をリニューアル。

9部屋ある丁子屋の中でもメインになるのが「広重さんの部屋」
(歌川広重さんの浮世絵を全55枚飾っています。もちろん復刻版ですが。)

塗り壁だったところを、次の世代がメンテナンスする時負担にならないように壁紙に変えちゃいました。

でも一番奥の床の間だけは塗り壁を残してます。

 

部屋全体が明るくなった感じがしました。

 

自分もそうだったように

「なんでこんなこともしてくれてないんだよ~」って次の世代にはなにをやっても言われると思いますが。
技術も考え方も進歩していくので「その時の『今』を積み重ねていく」ことが大事かなと今は思えるようになりました。

 

再開後は全客室、時間ごとに換気を行い、客席数も減らして対応してまいります。

 

③茅葺の消火用スプリンクラー設置

設置する高さなどまだ改善の余地はありますが、この風景を守るための準備も進めてます。

今年か来年、国の登録文化財になるための準備です。

 

写真左:登録を進めてくれてる増田千次郎先生。岡部の柏葉屋さんなども登録した方で、江戸時代の生活様式から建築のことまで、とにかくすごい面白い話を聞かせてくれます。

写真右:長いこと丁子屋の水道関係を守ってくれてる鈴木設備さん。
要塞のような建物をめぐる水道管やガス管、電気などはそれぞれ業者さんによって管理してもらってます。

 

次回は商品開発など、新たな取組について。

みんなで広重さんの風景を楽しむ!

丁子屋のなかのこと

遅ればせながらあけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

茅葺屋根移築が1970年。

丁子屋にとって大きな動きのある50年でした。

 

丁子屋的には

 

1970年:茅葺の移築を行い、その年の5月2日に12代目柴山信夫が法人化。
高度成長&バブル突入の景気の波に乗り増築を重ね

1982年:建物が現在のかたちになる。

その後、景気後退する中
2005年:食中毒事故を起こし、74名のお客様にご迷惑おかけしました。
2006年:柴山広行(自分です)結婚を機に入社。

その後なんやかんやと現在に至ります。

 

(ウィキペディアより)

・高度経済成長期
日本経済が飛躍的に成長を遂げた時期は、1954年から1973年までの約19年間である。

・バブル景気(バブルけいき、bubble boom
好景気の通称で景気動向指数(CI)上は、1986年昭和61年)12月から1991年平成3年)2月[2]までの51か月間に、日本で起こった資産価格の上昇と好景気、およびそれに付随して起こった社会現象とされる。


1970年移築以前の様子。駄菓子屋さんもやっていたそうです。

 


1970年移築後の落成式           

 

 
2018年約40年ぶりの総葺き替え。次は20年後です。


2017年に行ったクラウドファンディング支援者による葺き替え修復作業

 


修復後スタッフと。

 

新しい茅葺になってからは、いろんな皆さんとのご縁でたくさん楽しいことがありました。

丸子遊子さんによる展覧会「地球からの贈り物」

 

藤枝在住の陶芸家前田直紀さんにより、おろした茅を活用して器も作っていただきました。

 

よく来ていただける近藤房之助さんに茅葺ライブもやってもらいました。かねてからの夢が叶いました!

 

茅葺お披露目会にて↓

東海道の宿場の皆さんや丸子地域の皆さん、そして多くのご縁いただいた皆様ありがとうございました。

#宿場なう でつながりだした東海道の宿場
右:関宿「深川屋」14代目服部ご夫婦
中:箱根宿「甘酒茶屋」13代目山本ご夫婦
左:丸子宿「丁子屋」14代柴山夫婦&次男

 

 

こんなロボットも(笑)
海洋堂さん「G.NEN.JOE」島木英文さんによるドール

 

 

未来につながる話として


茅葺つながりから国際茅葺フォーラムにも参加

 

しずまえ用宗アカモク×丸子とろろ汁開発プロジェクト

これから丸子のとろろ屋さんがつながり、用宗の漁師さんたちとともにうごきだします。

 

 

でもまず大切なのはシンプルに丁子屋を楽しんでいただくことからかなと。

 

 

こんな風に。

イラストレーターかとうさんと静岡県立大学理事長さん

 

 

そして今年も

1月25日には第24回とろろ寄席も開催します

➡絶賛受付中(054-258-1066)

○昼席_14時45分開場/15時15分開演
※土曜日開催ですので昼席の開演時間がいつもより遅めになってますので、ご注意ください
●夜席18時半開場/19時開演
 
 
◇出演
江戸〉東生亭世楽(初代夢丸門下・落語芸術協会真打)
上方〉笑福亭希光(鶴光門下・落語芸術協会二ツ目)
名古屋〉雷門獅鉄(獅篭門下・名古屋らくご)
色物〉水口ちはる(紙切りアーティスト)
 地元ゲスト〉骨皮舟楽(与太郎の会)
 
席亭_14代丁子屋当主・柴山広行 
案内人_ぬのむらアツシ(らくご笑クササイズ・和カル笑学校指南役)
 
▼木戸銭・前売
○前売(開催前日まで。売り切れ次第札止めとなります)¥2,500
●当日¥2,800

 

 

法人化51年目、425年目を迎える今年2020年。

引き続きこの風景を目指し、楽しんでいければと思います。

長くなりましたが、今年もよろしくお願いします。

 

 

広重の読み解き方はこちらから。

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※お食事以外でのご利用はご遠慮願います。

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